出品作業
先日まで文庫の出品作業は主にバーコードリーダーを使ってひたすらISBNを収集して一覧を作り、それをMLC風の自作プログラムで最安値を調査して出品ファイルを作成→アップロードというものでした。このやり方だと数百冊の出品も30分ほどで終わっていました。
ところがやはり状態チェックが雑になってしまい、発送の段階になってようやく書き込みを発見という状況になっていました。
しかし最近は出品作業を担当してくれているスタッフが新規仕入商品を見ると、すぐに1点ずつ出品登録をしてくれるようになりましたし、書き込みの有無やカバー・小口などの状態も適切に記載してくれるようになりましたので、かなり質が向上しました。
商品1点1点に対する管理が以前と比べて行き届くようになりましたので、収益体勢にもやがて結果として効果が表れてくるようになると思います。
定番
南天堂の現在の仕入は基本的に今まで何度も売れていて、在庫がなくなってしまったものの補充という面が強くなっています。
BOの棚状況にもよりますが、1週間ほど間を空けて行けば、定番商品と言えるような文庫は少なくとも30〜50冊ほどは確実に拾えます。そしてこれらの定番商品が売上の基礎を作ってくれています。
私も今までに何度かオープン直後からのスタッフに仕入に同行してもらったことがありますが、たいてい1時間ほどで上記の冊数は拾ってくれます。
やはり毎日山のように梱包をしながら背表紙や表紙を見ているからでしょう。定番商品であれば、ほぼ取りこぼすことなく拾えるようになるようです。
そんな中でも拾いやすくて出品したら確実に売れるというのがこれですね。
朝日文庫や「ほ」の棚で黒い背表紙を見たら、思わず「おっ」と思ってしまいますね。
分業
先月の求人広告で最終的にスタッフを5名採用しましたが、現状を顧ると効果は絶大でした。
スタッフを募集した当初の理由は、来年卒業していなくなる2名に備えて今から仕事を覚えてもらおうというものでしたが、求人広告を出した直後に副社長が会社を離れられてしまいましたので、最終的には私が今まで事務所でしていたことを代わりにやってもらえる人材の確保という方向性に変わりました。
間もなく1ヶ月が経とうとしていますが、特殊なアクシデントを除けば、ほぼ全ての事務所内作業を任せられるようになりました。もちろん全員が全ての業務ができるというわけではなく、それぞれに役割を与えて、その業務について実務を身に付けてもらう方式です。
現在では大まかに次のような形で役割を与えています。
典型的な分業制になっていますが、適性を見極めながら担当業務を与えたつもりですので、今では私がいなくても業務に支障がないほどになりました。
特に「私がいなくても」という部分が非常に重要で、私がいないと困るという状況では、スタッフは単なる私の補助的な位置しか占めませんが、私がいてもいなくても業務に影響が出なくなるという状態になったおかげで、今までのように毎日長時間事務所に行く必要がなくなり、仕入に力を入れることができるようになりました。
このように考えると副社長が遺してくれたものは大きく、以前から分業制を目指していた私のために、私でも仕入に困ることのないような商品を数多く示してくれたのはありがたいことですね。