温度差

新聞やテレビなどを見ていると司法の場では被害者より加害者の立場にやや優位性を与えているような気がしていました。被害者の心情を慮る以上に、加害者の今後の更正を願う姿勢が強いというか、ぶっちゃけ「傷ついた心境もそのうち癒される」みたいな面が潜在的にあるんじゃないかと。よくよく考えてみると司法の場というのは被告や被疑者を裁く場であって、被害者に同情するための場ではないんですよね。

今回裁判に出廷してこの思いが一層強くなりました。私が過去に起こした訴訟は全て未払い代金請求事件ばかりでしたので、争点がなかったんですよね。相手が出廷することはないですし、開廷してから3分後には閉廷という・・・。少額訴訟の場合だと即日判決が言い渡されますし。

で、当事者なんですけど、醒めた目で今回の判決を予想すると、こんな感じでしょうか。

  1. 原告の主張は大筋で認める
  2. ただし具体的な金額を算定できるほどの損失があったとは認定できない
  3. 訴訟費用は被告負担とする


かなり無難で妥当な落とし所だと思います。主張さえ認めてもらえれば私的には完全勝訴と言えるはずですし、もし私の主張が認められず被告の行為に正当性を与えるような判決が出ることになれば、いくらで誰から買うかについて自由に選ぶことのできる購入者に対して、全くの無防備状態の出品者の地位を貶めることになると思っています。

また慰謝料の支払に至らなくても、訴訟費用を被告負担とすることにより、出廷に際しての交通費負担と合わせて1万円強の出費が生じる点で、相応の責任を取ったものと解釈されるんじゃないかと思います。

逆に1と3が通らなかった場合は、即日控訴しますけどね。